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「石けん素地」の原料について

「石ケン素地」の原料は、牛脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油、オリーブ油など、動物や植物から採れる油脂を用います。また、それら油脂を化学反応させ得られる、脂肪酸も「石ケン素地」の原料として用いられます。

当社の場合、「石ケン素地」の原料は、主に天然の油脂である牛脂とヤシ油を用いて作られています。「石ケン素地」は、これら油脂を水酸化ナトリウムとケン化反応させ作りますが(下図)、油脂の種類によって出来上がる石けんの性質が異なります。

その性質の違いは、油脂の化学構造が関係しています。それぞれの油脂には、特有の炭素鎖長を持つ、石けんの基となる部分が存在します(下図 油脂のR部分)。その炭素鎖長の違いで出来上がる石けんの性質が変わるのです。

牛脂の場合、油脂化学構造のRの部分は、炭素鎖長14~18が含まれ、特に炭素鎖長18(オレイル)が主となります。また、ヤシ油の場合は、炭素鎖長8~18が含まれ、特に炭素鎖長12(ラウリル)が主となります。

化学式 01

牛乳石鹸の釜だき製法(けん化塩析法)※では牛脂とヤシ油を使用し、 牛脂からは、柔らかい泡立ち、洗浄力、及び泡の持続性を、またヤシ油からは豊かな 起泡力(初期発泡力)を有するように油脂の比率を決定しています。

油脂の種類は沢山ありますが、石けんとして適している油脂は限られています。 また、通常、石けんを作る時は、これら油脂の特徴をうまく活かしながら、組み合わせ て作っていきます。