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日本の水は石けんに理想的

日本でよく泡立っていた石けんが、ヨーロッパで使うと泡立たない、ということがあります。これは、日本の水が一般的に軟水であり、ヨーロッパのほとんどの水が硬水であることが原因です。
水にカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が溶け込んでいる程度を表したものを「硬度」といい、硬度が高い程ミネラル分が多く溶け込んでいます。一般的には、硬度120度未満を軟水、120度以上を硬水(※世界保健機構/WHO 基準)とよんでいます。雨はほぼ完全な軟水です。

日本の川

日本の水が軟水というのは、日本の国の地形に起因しています。日本の川は距離が短く、降った雨は早く海に流れてしまうので、ミネラル分が溶け込む機会が少ないからです。

軟水は石けんにとっては良い水で、よく泡立ちます。使用する水の硬度が高くなるにつれて、石けんの泡立ちは悪くなります。これはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が石けんと反応して、水に溶けない金属石けんになり、石けんの洗浄性を失ってしまうからです。

日本の水道水は軟水ですが、微量のミネラル分を含みますので、石けんを使用する際には微量の金属石けんができます。この金属石けんが、洗った後のさっぱり感を与えています。